腕 高く 水面 バタフライ 体重移動 うねり 世界 中 42

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バタフライを「楽に泳ぐ」事を考えるとスピードが出ないので、速く泳いでいる時のような浮力を得る事ができません。楽に泳ぐ為には体重移動のウェイトが大きく重要になり、その分深く潜って前に進むような形となってしまうので、アニメーションAのような競泳ルールでのバタフライでは腰を反る時間が長くなってしまいます。, バタフライが体重移動によって進む事を解説しましたが、この体重移動は別な表現をすると「水に体を押し付ける」動きでもあるわけです。入水直後から体幹(腹筋)を締めて上半身でしっかり水を押せればより推進力を増す事ができるのですが、逆にここで体幹に力が入らないと、水圧によって余計に腰が反ってしまう事になり負担がかかりますので、意識して体幹を引き締める必要がでてきます。, 泳ぎの上手い人というのは、スタート直前に「大きく息を吸って」スタートします。通常、陸上で生活している時の呼吸は息を吸う時にお腹が出るのですが、水泳では大きく息を吸う事で呼吸補助筋などを働かせて肋骨を挙上し肺を膨らませ、肋骨が持ち上がる事でお腹がへこみ、腹筋(みぞおち付近)に自然に力が入るような動きをします。, 肺は息を吐くと自然に縮み、吸う時は筋力が必要になるのですが、水の中で呼吸の度に筋力を使うと陸上とは違い水圧も加わるのでそれだけで疲れてしまいます。一度お風呂に浸かって試してみてください。運動中の呼吸のように、ある程度大きく吸って吐いてを繰り返すとあっという間に苦しくなります。, よって水泳上級者は、肋骨を挙上し続ける事で肺がしぼんでしまう事を防ぎ、腹筋に力が入り続けやすい「胸を張ったままの呼吸」で腰が反るのを回避しています。トップスイマーの胸板が厚い理由の1つもここにあるのではないでしょうか。, 初級者からマスターズレベルの方であれば、腹筋に力を入れる動作としてはこれだけを覚えられれば十分で「腹筋のどの場所に力を入れて」などという細かい事は考える必要はありません。この呼吸は肺を大きく膨らましたままの状態で泳ぐので、慣れるまで時間がかかりますし、呼吸がうまくなる前からいろいろな場所の腹筋を意識するよりも、しっかりと酸素を取り込む事に集中しながら自然に腹筋を使える方がいいと管理人は考えています。, 基本的に水泳の姿勢というのは肺に空気があるので胸付近の浮力が大きいわけですが、何も考えず手足を前後に伸ばしてストリームラインを作ると足が沈みます。管理人のような中年体型ではお腹に脂肪があるので足まで浮かびますが、現役時代は蹴伸びをすると足が沈んでしまっていました。, 足が沈むので、画像(A)のように腰を反って体を浮かせるわけですが、この人間的に自然な姿勢が「反腰」になってしまうわけです。意識して姿勢を正せないと、吹き出しのようなイメージでは腰は反ったままになってしまい負担がかかってきます。, ですので、バタフライだけでなく他の3種目でも「胸を張ったままの呼吸」で腹筋を引き締め、画像(B)のように(上級者の姿勢ボタンをクリックしてください)軽く前のめりの姿勢を取りながら水面に腕を近づけるようなイメージを持つようにしましょう。, これは余談になりますが、皆さんは一度くらい「水泳をやっていて腰を痛めた」と聞いた事があるかもしれません。ですが、基本的に衝撃のない水泳というスポーツで腰を痛める事はほとんどありません。なぜなら、根本的な原因は「日常生活」が影響しているからです。, 考えてみていただければわかると思いますが、皆さんがプールには入っている時間が2時間だとすると、泳いでいる時間は1時間程度で残りは日常生活です。週3日泳ぎに行かれたとしても、1週間に換算すると3/168時間で、日常生活のわずか1.8%に過ぎません。つまり、そう言っている人は、残りの98%を見ずに「水泳」に責任転嫁しているわけです。, 日常生活で悪い姿勢を続けていると、水泳だけでなく他の運動でも腰痛になる確率が高くなるので、まずは日常生活での座る姿勢を見直してみましょう。, 管理人は泳いでいる最中腹筋に力が入り続けているのですが、力を入れる意識をし続けているのではなく、どちらかというと腹筋が緩んだ時にすぐに気づけるというような感覚です。これは実は練習が終わった後の日常生活でも癖になっていて、例えばソファーに座ったり、洗濯物をたたんでいたりする時にも自然に姿勢良く座り直しています。もちろんいつも姿勢がいいわけではありませんが、悪い姿勢を続けていると腰に違和感を持つので、無意識に息を大きく吸って姿勢を正していて、これに初めて気づいた時には「あ、ここでも腹筋やってる。」と自分でも笑ってしまいました。, このように体に意識を向けられるようになると姿勢だけでなく、例えば肩こりになる前に日常生活で違和感を感じストレッチするようになるので、全身の筋肉が凝ることもほとんどありません。50歳になろうかという管理人が何千メートルも泳いでも腰痛にならず、一度もマッサージを受けた事がないわけですから説得力は大きいと思います。, ただ、自分の体が全く凝らず妻ばかりをいつもマッサージする事になるので、以前は「自分も少しは凝らないかな」と思うこともありました。ですが、体が快適に動くことは本当にありがたいことだなと日々実感しているので、最近は妻にも私のようになってもらえたらとプールに連れて行くところから始めています。, このような意識は慣れるまでは大変なんですが、一度慣れてしまうと続けられるようになります。例えばストリームラインは頭を挟んでまっすく手を伸ばしますが、これも慣れてしまえば難なくできてしまいます。ですが、肘が曲がり続ける人は慣れるまで意識し続ける事ができないので「ずっと腕が曲がったまま」になってしまうわけです。, 例えばフォーム練習でコーチから指摘された所を意識するとします。それが1日でできるようになったとしても、ほとんどの方は次の日も意識しなければ元の泳ぎに戻ってしまいます。最低でも2週間程度は続けてできるようにならないと元の木阿弥になってしまうわけです。, ですので、できるだけ一つの意識を続けられる癖をつけましょう。水泳はいろいろなテクニックがありますが、つまみ食いのようにテクニックを練習しても身につきません。まずは腹筋を日常生活でも意識できるようにする。これを続けていく事で、効率よくフォーム矯正ができるようなルーティンを体に覚え込ませましょう!. バタフライは5つのストロークと2回のキックにより上下の体重移動が起きることで、バタフライの特有なうねりの動作が生じます? Copyright ©Swimming.jp All rights reserved. ストロークと息継ぎを確認したら、足の動きや腕の使い方を紹介します! バタフライは5つのストロークと2回のキックにより上下の体重移動が起きることで、バタフライの特有なうねりの動作が生じます。 今回は平泳ぎの体重移動と高いボディーポジションを習得するためのドリルを2つ紹介したいと思います。といっても皆さんもよく知っているドリルで、泳力によって気をつけるポイントがそれぞれ違ってきますが初級者から上級者まで行なえるものです。, 以下のアニメーションは「ドルブレ」と言われるもので、キックはドルフィンでストロークは平泳ぎというドリルになります。, 「B」が理想のドルブレになるのですが、アニメーション右上の「1」ボタンを押しておしていただくと「A」は体が反ってしまっています。実は泳がれている方の9割は「A」の泳ぎ方をされています。(管理人による見た目での割合です。)うねりというのが以下の図のように波型であると頭にすり込まれてしまっているのが原因でして、このまま体を持ち上げると腰に負担がかかってしまいます。, また、「A」は体を反ったまま体を持ち上げるので「12」ボタンを押していただくとわかる通り手の位置は同じであるにも関わらず腰の位置に差が出てくるのがわかると思います。体も立ってしまっているので抵抗も大きくなってしまっています。, 次に「6」のボタンをクリックしてみてください。「A」の腰の位置がかなり低く、もしこの位置から体全体を持ち上げようとすると、お尻と太ももの裏側に水の抵抗を受けるので大根を引き抜くように体が縦に持ち上がりやすくなってしまいます。対して「B」は水面に近い位置にあるため抵抗もなく、かつ、体がくの字になっているので、体幹に力が入りやすく体全体を楽に持ち上げやすくなります。, 以下は管理人のバタフライ映像ですが、ストロークが始まると同時に腰が浮いて体がくの字になっているのが分かると思います。(上半身が水平に近くなります。)これによって楽に体を持ち上げる事ができ、バタフライを2000mを続けて泳ぐ事ができる一つのポイントになっていると考えています。平泳ぎであれば確実にもっと楽に体を持ち上げる事ができます。, ただ、Bのように泳ぐためにはある程度のスピードが必要なのでいきなりは難しいかもしれません。その場合には、まず理想のアニメーションを何度も見ながらタイミングを合わせて体重移動をうまくできるようにしていきましょう。以下は管理人がドルブレを行なう時のイメージです。, 私も元々はアニメ「A」のように腰が反った泳ぎをしていたので、なるべく体をくの字にするようにキックを蹴りおろした足をそのままの状態で維持するイメージを持って泳いでいますが、それでも勝手に足が浮いてきてしまいます。, キックを無理やりおろしたままにするのではなくストレッチするような伸びを感じながら行なうと、自然に腹筋にも力が入るので体幹を引き締めながらストロークすることができ、体全体を持ち上げる意識も自然に行ないやすくなります。, まずうねりのタイミングをアニメーションのように合わせて体重移動がうまくできるように練習しましょう。ある程度うねりを大きくして体重移動ができるようになればスピードもだんだんと上がっていきます。反り腰の癖があるとアニメーション「A」のように足が水面から出てしまいます。キックをした後は足を跳ね上げないように足の動きを抑えましょう。ただし、深く潜れない方はこの足の跳ね上げで潜る事ができるので、スピードが付いてから足が出ないように気をつけて行きましょう。, キックを打ち下ろしたままにして体全体を持ち上げ、楽にストロークできるようになったらなるべく体を起こさずにストロークする練習をしていきましょう。(ただ、上半身は12コマ目の位置を維持できるようにします。)特に大会などに出られている方は重心を前に置けば置くほどボディーポジションが高くなり抵抗を少なくできる利点があります。ストロークの力が必要になりますが、プルの強化にもつながります。. ある程度うねりを大きくして体重移動ができるようになればスピードもだんだんと上がっていきます。反り腰の癖があるとアニメーション「a」のように足が水面から出てしまいます。キックをした後は足を跳ね上げないように足の動きを抑えましょう。 | バタフライの腕は回さない.

【水泳】バタフライの足の動きや腕の使い方. ブログを報告する, 肩甲骨の前方へのスライド(肩甲骨が肋骨から浮き上がる)と、内旋という行為はとてもマッチする。, 後半に無駄な力を抜き、内旋を有効活用できるか(初動負荷のプルができるか=ドッジムーブメントを起こせるか)が. ですので、バタフライだけでなく他の3種目でも「胸を張ったままの呼吸」で腹筋を引き締め、画像(b)のように(上級者の姿勢ボタンをクリックしてください)軽く前のめりの姿勢を取りながら水面に腕を近づけるようなイメージを持つようにしましょう。 [お知らせ] 7 STNRの項目に、水泳界の問題点について述べさせて頂いた。 また、他の項目にも手を加えているので、一度読まれた方も、再度目を通して頂けたらと思う。 そして、49記事の最後にバタフライの呼吸についても述べているので、より知識を深める為に、併せてご覧頂ければ と思う。 7 STNRの項目に、水泳界の問題点について述べさせて頂いた。 また、他の項目にも手を加えているので、一度読まれた方も、再度目を通して頂けたらと思う。, そして、49記事の最後にバタフライの呼吸についても述べているので、より知識を深める為に、併せてご覧頂ければ と思う。, 今年初となる今回は、『フラットバタフライ』。とても長い記事であることをはじめにおことわりする。記事後半には、クロールを極めるヒントがいくつか転がっている。 尚、当記事では、通常の(競泳ルールに基いた)バタフライを紹介する。, 長距離については、『グライドバタフライ』として45記事で紹介しているので、映像のみとさせて頂く。, ある程度の距離を泳げるようになった。そこそこスピードも出せるようになった。レべルで言えば、初級を脱した中級者である。しかし・・より速く泳ごうとするとすぐ疲れる。レベルを引き上げるには何が足りないのか?・・わからない・・, 競泳のイメージからか、バタフライは力で速く泳ぐイメージが強い。その為、真似して必死に腕を回そうとする。必死にキックしようとする。なぜラクではないんだうう?そして皆バタフライを泳がなくなる・・。, バタフライはとても疲れる。速くなんてとてもじゃない!これがあなたの感想だろう。でも実は、バタフライはとてもラクな泳法である。ええっ?冗談でしょ??いや、ラクである。, あなたは、バタフライの本当のメカニズムをまだ知らないのである。メカニズムさえ理解すればラクになる。腕力や脚力も要らない。タイミングとリズムさえ揃えば、筋力のない私でもラクに速く泳げる。 ↓, 皆さんはうねりと聞いて何をイメージするだううか?イルカ?海へビ?周波数の波形?要するに体幹をくねらせて泳ぐんでしょ?, さらに言うならば、腰(注:ウェストのこと。ヒップではない)を支点に上半身と下半身がシーソーをするのである。つまり、腰は上下せず、上半身のみ水上に出たり入ったりするのだ。わかりやすいイメージとして競泳の平泳ぎがある。あれはまさに上半身だけが上下動している。, 落ち着いて晟後まで聞いてほしい。体幹自体のうねりは、上半身を水面下に沈めると浮力が生じる。それにより上半身は浮いてくる。なぜなら胸郭(きょうかくと読む。肋骨、胸骨、胸椎がなすカゴ)には肺が入っているからだ。, その浮き沈みする胸郭の動きが、腰から足先にまで波及する。身体(特に胸郭)が柔らかい選手は、よくしなる為あたかもくねらせているように見えるだけだ。, また、その上半身の動きに合わせて腕を動かせばラクにストロークもでき、息つぎも出来る。推進力はあくまで上半身の上下動から。これがバタフライの正体だ。, さて、現在のバタフライの主流はフラットな泳ぎである。要するに、うねり幅を小さくしたほうが抵抗が少なくスビードが出るということだ。, しかし、全くうねらないで泳いだほうがよいと言う人もいる。これは大きな誤解を生む表現だ。以下、真相を述べる。, 私の泳ぎは、腕の入水後体が完全に一直線になる 瞬間がある。もちろん水面に対し平行である。水泳の最も抵抗の少ない姿勢は何であっただろうか?そう、ストリームラインだ。これがバタフライの基本姿勢となる。この姿勢を保つ意識で, ところで私には、お手本とするスィマーがいる。かつて美しいバタフライを泳いだ『ミスターバタフライ』。そう、山本貴司氏である。, 彼は上半身のうねりがとても大きく、そして美しかった。しかし、下半身に目を移すと・・ほとんど腰が上下しない(ヒップはわずかに上下する)のである。上下と言うより前後に動く。前後の体重移動なのだ。うねりをよく観察すると、やはり腰を支点にシーソーしている。その体幹の動きはまるで平泳ぎのようだ。これがフラットバタフライの真相である。ミスターバタフライをご存知でない人は、ぜひ彼の泳ぎを見てほしい。, そもそも、バタフライはなぜ上半身を上下させる必要があるのか?それは両手同時に水上でリカバリーするからだ。その為には肩が水面上に出ないとならない。, ご心配無用。幸い人間は上半身に肺がある。水中で息を止め、浮き袋を大きくしておくのだ。この浮き袋を沈めることにより、大きな反発力(浮力)が生じ水面上に肩を出すことが可能なのだ。この浮き袋が小さいと、上半身は沈みやすくなり反発力も小さい為、溺れたバタフライになる。, ちなみに息を大きく吸って止めておくと、泳速が上がるにつれ、ホバークラフトのようにボディポジションが上がる。, 念の為であるが、上下させる必要があるのは上半身のみ。下半身は上下させる必要がない。, いや、キックは意識して打たなくてもよい。なぜなら、上半身が沈み込んでいれば、勝手にキックが入るからである。, しかし、水面にふし浮きになってどうやって胸を沈めるんだい?  これは胸郭の動きが理解できないと確かに難しい。, イスに座って、まずは真正面を見てほしい。真正面がプール底で、天井が進行方向である。そのままだらんと上半身の力を抜いてみる。すると、みぞおちが凹んでねこ背になるだろう。もちろんアゴは上がる。, 次に、ねこ背の状熊から姿勢を正してほしい。背中がビンと伸び、みぞおちが斜め上方に引き上げられ、助骨が広がるだろう。しかし、ここでアゴも引いてしまうのがわかる。実は、アゴを引いてしまうと肺の入っている胸は水中にうまく沈まない。頭だけが水中に突っ込んでいくのだ。, 次に、やや進行方向に目線を移し、アゴを上げる。そして、先程のようにねこ背と胸張りをくり返してほしい。目線は固定したまま。, この動きがバタフライにおける胸郭の動きだ。私はこれを上半身のシメとゆると呼んでいる。, さらに、万歳して同じようにくり返してみると、進行方向に体が伸びたり綰んだりするのが分かるだろうか?この体の伸縮に合わせて肩も伸縮させる。, ちなみに、胸を張る(シメ)時が沈み込みである。そして、背中の力を抜いた(ゆる)時が浮き上がりである。, ※実際は、水中では重力がかからない為、座っている時程ねこ背にはならない。私の言う水泳時のねこ背とは、自然にまっすぐ立っている時の背骨の状態であり、前かがみの姿勢とは意味が違う。, 誤解のないようにして頂きたいが、バタフライの上半身は、スタートやターン時の水中ドルフィン(バサロも含めて)のように完全に固めるのではない。, 腰からの意識では、バタフライは泳げない。胸郭が柔らかく伸縮して初めてバタフライは泳げる。, 上半身の上下動がキックに直接繋がっている。次のビデオはそれが分かり易いよう、わざと力(腹圧)を抜いて泳いでいる。↓, これを、腹圧を入れて前へ前へまっすぐの意識で泳ぐと、冒頭のフラットバタフライになる。, さて、私のバタフライである。私がスピードを上げる時は、前へ前へ体重をかけることを意識する。また後半バテてきた時は、胸をしっかり沈めることを意識する。, グライドの瞬間(本当に瞬間)水の滑り台をスーパーマンのごとくY字万歳で滑り上がるイメージである。は?, もう一度言おう。滑るように上がるのである。下るのではない。冒頭の水中映像からもわかるように顔と胸元がしゃくり上げるように動いているのがわかる。, 具体的には、両腕を水面にキープし、やや前を見て、みぞおちをつき出すのである。むろん、息を止めるからすぐ浮き上がる。注意すべきは前に伸ばす腕の方向。, 必ず水面と平行に伸ばす。そうでないと、プレーキになるもしくは、勢いよく潜水してしまう。, 2016年日本選手権200mバタフライ準決勝で、矢島優也選手(私個人的にはひいきにしている。なぜなら、他がやらない新しいことをする人が好きだからだ)が泳法失格となったことは記憶に新しい。彼は独特の大きな泳ぎが特徴だが、『体全体が完全に水没してはならない』というルール違反すれすれで泳いでいた。今回の失格はとても残念だった。, しかし、厳密に言うと、潜りが深いだけならば失格にはならない。『意図的に潜水で進もう!』としている・・ように見なされると失格だ。, グライドするとき、腕をYの字(アウトスカル)に開かずIの字のまま、第2キックを打つと失格である。Iの字は明らかに潜水行為で、Yの字は浮上行為だからだ。矢島選手は、Iの字で第2キックを打っているように見える。だから失格となった。もっと早めにアウトスカルすればよかったのだ・・, というわけで矢島選手は、即アウトスカルをせず、平泳ぎのようにIの字で斜め下へ伸ばしている為、潜りが深くなる。だから重力と浮力を最大限に利用できるのだが・・, 実は、完全水没したほうがトップスピードは出しやすい。このスタイルは、私もよく真似ており、フラット泳法よりも速いことを実感している。もし、水没が認められるようルール改正されたならば、矢島式のバタフライが主流となり、世界記録が次々と更新されるだろう。潜水泳法は、それ程に可能性を秘めている。, しかし現在は、水没は認められていない為、今回のような悲劇を招かぬよう、入水後は必ず水面に平行に伸ばすことである。, 理由は、先に述べたように水没を防ぐ為。スカーリングは上半身を浮かせる働きがある。フラットバタフライには欠かせない技術だ。もちろん息つぎもラクになる。スカーリングを入れるだけでも上体は上がるが、バックボーンとして、大きく息を吸って止める(つまり腹圧を入れる)ことでよりいっそう相乗効果を生む。息を止めスカーリングを入れて泳ぐと、驚くほどボディポジションが上がり安定する。ムダな上下動がなくなり、酸素消費も抑えられとてもラクになる。, 私の泳いだ感想は、まるでアメンボになった気分である。ビデオを見ると、背中がとても大きく見えるのがわかる。よく水面上に浮く為、背中も軽く感じる。, 入水と同時に胸を張り、脇の下を伸はしてYの字万歳する。腕は内側に捻っていて(内旋回内位)手の平は外を向いている。なぜこうするか?それはその後に続くキャッチに繋げるため。これがアウトスカルである。もちろん両手を広げすぎると大きな抵抗になる。, そしてインスカルは・・グッとみぞおちを出してうでを伸ばしている状熊からフッと上半身の力を抜く。先程椅子に座って行ったねこ背である。(あくまで背中の力を抜くこと。力を入れて背中を丸めない)すると肘が緩むのだ。これがキャッチ。そしてこのままお腹に力を入れ、まっすぐ広背筋(→詳しくは47記事参照)で引くだけだ。この時腹圧により、自然に息は出ていく。, ※初級者や中級者は、プルで背中の力を抜けない(お腹に力を入れない)為、自然なうねりが作れず水没するのである。, あくまでお腹を絞る。腹直筋を緊張させ、肋骨を下げ体幹を固くしてはならない。これを実現するには、第2キックをプル前半に打つことである。タイミングについては後述する。, なお、プルの軌跡(カギ穴、S字など)は、クロール同様、論ずることそのものが無意味である。なぜならば、体力、関節可動域、力加減により個人差があって当たり前だからだ。スカーリングするから、ストレートにはならないだけのことである。, バタフライでスカーリングするなら、クロールも同様にスカーリング(S字プル)してよさそうなのだが・・, クロールの場合、ローリングが入る為、アウトスカルは背中の面を超える動きになる。関節運動学上、なり得ない動作であり、確実に肩を壊す。え?壊さない人もいるよ?それは、ローリング角度が小さいからである。従来よく見られた1軸クロールはローリング角度が大きい為(オーバーローリング)、故障が続出したのだ。どうしてもS字にこだわるならばロール角は小さくすることである。そのかわりに、体幹の回転カをフル活用出来なくなるが念のため。, 一般の泳者は、キャッチは力を入れて水を捉えることだと勘違いしている。その証拠に、インスカルするとそのまま後方に引いてしまう。その為、第2キックが入るのはフィニッシュになる。, 本来の力を抜いたキャッチを行えば、一瞬その場に手が留まるはずだ。これをタメと呼ぶ。タメてからプルするのである。すると第2キックは、フィニッシュより手前に打ち下ろされる。, キャッチとは、一瞬腕を休ませるということだ。一般にいうスカーリングは外と内へ両方に力を入れる為、これが疲労を招くことになる。シメとゆる。これも後で詳しく述べる。, 皆さんは延々泳ぎ続けると肩や腕がとてもつらくなるだろう。それはなぜなのか考えたことはあるだろうか?それは、リカバリーでリラックスしていないからである。リカバリーというのは、腕を休めることの出来る局面なのだ。なのに脱力が出来ていない。これでは長くは泳げない。, よく水泳では肩甲骨を使って大きく回せ!と言われる。が、肩まわりの硬い大人は子供とは違う。よく誤解されるが、バタフライ(クロールも)のリカバリーに際しては肩甲骨に力を使ってはならない(意識してはならない)。むしろ肩甲骨は捨てるのである。, どういうことか説明しよう。肩甲骨というのは閉じたり開いたりの動作以外に、挙上、回旋などといった様々な動きをする。なめらかに動くには、肩甲間部(肩甲骨周り)がある程度、緩んだ状態にする必要がある。それを目一杯筋収縮させたらロックしてしまうのだ。, 試しに気をつけの状態から、大きく息を吸って肋骨を広げて、親指を上にし(外旋させ)両腕を横へ(外転方向に)上げてみてほしい。肩甲骨を意識し、背中に力を入れる。すると、Yの字万歳でロックがかかるのだ。なにも背中に力を入れなければスッと真上まで上がる。よく混同しがちな現象だが、肩関節の内旋によるロックとはまた違う。, リラックスしたリカバリーには、先程の胸郭の動きで述べたが、背中をリラックスさせることである。私のリカバリー時の背中をよく観察してほしい。ねこ背である。念の為だが、背中は意図的に丸めるのではない。上半身をリラックスすると必ずねこ背になる。, これは先に述べた肩甲骨と深く関わっている。ねこ背になることで肩甲骨が開くのだ。ムダな力みがなくなるのである。ちなみに、上半身が力んでいると(背中と腰が反っていると)ジッタンバッタンと、上半身が沈んだ不格好なバタフライになる。もちろん、腰を痛めるので必ずリラックスするようにしたい。, 一般的にバタフライのフィニッシュは、後ろに押しきると認識されているが、これをやるとリカバリーの手は空中高く飛んでいく。泳ぎを真正面から見れば、Vの字に腕が跳ね上がるのがわかる。文字通りバタフライ(蝶が羽ばたいている)になっている。これは肩の柔らかい女性や子供に多く見られるが、これを肩が硬い大人がやると水泳肩の原因となる。なぜなら、肩関節の伸展を行っているからだ。, 肩の伸展は基本的に、かなり可動域が狭い為、リカバリーは必ず外転方向(背中の面を越えないよう、脇を開くよう)にすべきである。一流選手、特に男子のリカバリーをよく観察してほしい。必ず手が水面すれすれでリカバリーしている(外転している)はずだ。なぜそういうフォームなのか?それは、男子の腕は女子に比べ重い為、水面高く上げるとかなり疲労するからだ。なにせストレートアームなのだ。肩まわりの硬い大人、筋力のない人は、肩の柔らかい女子選手やジュニア選手の真似をしてはならない。, バタフライはクロールと違い、入水時はストレートアームだ。それは上半身が簡単に深く潜り込んでしまわないようにする役目もある。, 一般スイマーの泳ぎというのは、上から落下するようにバシャーンと、腕全体でわざわざ入水抵抗を大きくし、腕を水面直下にキープさせて上体が潜るのを防いでいる。そして、入水した腕は斜め上を向いている。もちろん、グライドなどできやしない。, 私のリカバリーに注目すると・・後ろに向いていた手の平が、反動で自然に下向きになり外旋しながら戻っていく。決して意識して外旋しない。そして腕は完全に脱力したまま(見た目はピンと伸びているが、これは遠心力が強くかかる為)エントリーへと向かう。この一連の動きを見ると、手先は水面すれすれだ。だから落下という動作自体が生じない。スムーズに着水できるのだ。, さらに見落としてはならないのが肩の高さである。私のクロール、背泳ぎ、バタフライの共通点なのだが、手先が入水しても肩はまだ水面上にある。これは上体が高いからだが、それを可能にするのが止息である。, リカバリーはわきの下を開き、わきの下を伸ばしていく行為だ。つまり、体が前に伸びていくのである。わきの下を大きく伸ばすとあばらが広がる。だから止息が可能なのである。ここがあなたと私の違いだ。, ※このビデオのように、ストレートアームクロールを練習することにより、バタフライの着水を上違させることが出来る。ぜひお勧めする。, しっかりわきの下を伸ばせば肩関節の負担が大幅に下がる。背泳ぎやバタフライといった、ストレートアームの場合は伸びをするから、水面に平行になり抵抗が少なくなる。, 蛇足だが、手先の入水位置は、胸郭と肩甲骨の柔軟性が高い人ほど、前方遠くになる。もちろん、スピードも出しやすくなる為、胸郭のストレッチ(46記事万歳ドローイン参照)は欠かさず行いたい。, 人間、力を入れっぱなしではすぐ疲れる。筋肉が収縮した(締めた)状熊だと、力も十分に発揮されない。筋肉は、脱力した(緩めた)状態が最もパワーが出る。, でも・・その脱力が難しい・・。しかし・・筋肉は、思いっきり力を入れることにより必ず弛緩する。ここで筋弛緩法をやってみよう。, 座ったままでいい。思いっきり肩をすくめて(肩を上げて=肩甲骨の挙上)みてほしい。そして、パッと肩の力を抜いてみる。肩はストンと下に落ちるだろう。いかがだろうか?こうすると肩甲骨は自然なニュートラルポジションになる。, もう一つ、筋肉は最大に引き延ばすと、筋膜の弾力で元の長さに戻ろうとする。さらに、腱のセンサーにより、反射的に収縮力も増加する。, 思いっきりYの字万歳(胸を張る)しながら、腕を内へ捻り(内旋回内)、力を抜く(もちろん肩の力も)と必ず元に戻る(外旋回外)。筋膜の弾力がある為、晟大に引き伸ばすと反動でバネのように元に戻るのだ。スカーリングに応用できる。, 胸を張って万歳するというのは(脇の下を伸ばすというのは)、大胸筋と広背筋を引き伸ばす行為だ。, 上半身(胸郭)のうねりは、水中では凹、水上では凸になるが、この動きには腕の万歳が必要だ。万歳で胸とお腹を伸ばし、その後力を抜くのだ。, すると・・大胸筋と広背筋が反射的に力を入れなくとも弾力で元に戻るのである。だから、上半身のシメとゆると呼ぶのだ。この弾力で戻るカを最大に活かしてプルすれば、ラクに速く泳げる。見た目にも、背中が反らない(ねこ背の)美しいうねりになる。, 筋肉を締めると緩める(シメとゆる)とは、こうした要素をうまく使いこなすことである。これが出来れば、あなたは疲れ知らずの上級スイマーになれる。, 22の2ビートでも紹介したように、バタフライも関節を緩めてから、トンと力を入れて伸ばす。このトンと伸ばす時がストロークで述べたシメに当たる。キックもシメゆるシメゆる~になる。, 冒頭の水中ピデオで、トンとキックを打った時、ストロークはどのステージになっているかよく観察してみてほしい。必ず体全体でシメゆるシメゆるとなっているのがわかるはずだ。, 実際のキックは、スビードが速い為瞬間に鋭く打ち下ろす。後は反動で戻るのだ。反動については後述する。, [補足]従来型の教本には、エントリー→キャッチ→プル→プッシュ→フィニッシュ→リカバリーというように、かなり細かく分けられている。, 従来型は3ステージすべてに力が入っている。典型的なS字である。対し私は、前半のアウトからインにかけては瞬時にカが入り抜ける。インの時点でまだ手は後方に移動しない。だから長後のアウトの開始が、ゼロポジションがら『引く』すなわちプルとなる。従来型と私の呼称の違いは、インで力を抜くか入れるかの違いから生じている。, そのリズムが『シメとゆる=筋の収縮と弛緩』なのである。だから、グライド→キャッチ→プル→リカバリーの4ステージなのだ。これ以上細かく分けたらリズムが作れない。, ストロークの動きを文章にするとこうなるわけだが、あ~頭が混乱する!もっと簡単にイメージできないか?, 胸を張って前にグッと伸びる(背中は凹)。そしてお腹に力を入れてプルする(背中は凸)。, なぜフッ!なのか?それは・・お腹に力が入れば息がフッと漏れるからである。このくり返しで泳ぐと、浮き袋(肺)が水中へ沈む・・水上へ出る・・凹凸凹凸と自然なうねりが生じる。, 体幹だけに注目すると・・背中、お腹、背中、お腹、と交互に力を入れている。 別の表現をするならば、体を伸ばす!縮める!伸はす!縮める!である。, バタフライはリズムで泳ぐとラクになる。ただし、勘違いしてほしくない。今まで述べたように、リズムは上半身の動きから生まれる。, 私はキックでリズムを取らない。その為、トントーントントーンのように、完全均一の間隔にはならない。キックで完全均一に、トントントントンとリズムを取ると、ジッタンバッタンと、不自然な泳ぎになる。, バタフライをラクに速く泳ぐ。極論すれば、キャッチ(インスカル)で力を抜けるかどうか。これにかかっている。, プル(シメ)からリカバリー(ゆる)の切り返し部分、一般にプッシュあるいはリリースと呼ばれるフィニッシュのことであるが・・, 水泳動作の中で呼吸と並んで様々な情報が氾濫しているが、ここでは私の実証したフィニッシュのメカニズムについて述べる。, 従来のプルのイメージは、後半に力を入れる『後方に押す』動作である。これを終動負荷型と言う。その証拠に、エントリー→キャッチ→プル→プッシュ→リリース→リカバリーと後半重視の説明がなされてきた。, 対し、私の実践しているバタフライやクロールは、前半に力を入れる『前方から引く』動作である。これを初動負荷型と言う。グライド→キャッチ→プル→リカバリーのように、フィニッシュ(プッシュとリリース)は意識しない。だってそうだろう?フィニッシュとは、『終わり』を意味する言葉だ。『終わり』と意識してどうするのか?止めるのだろうか?区切るのだろうか?, 実際には、プル~リカバリーは『連続』している。フィニッシュは通過点でしかない。私の概念には『終わり』『区切る』つまり、フィニッシュなどないのだ。ここで途切れることなどあり得ない。この連続した一瞬の出来事をどうやって意識しろと言うのだろうか?意識すればするほど滑らかな動きから遠ざかる。, 結論から言うと、フィニッシュは本能に任せ無意識で行うということである。重要なことは意識すべきではないのだ。意識すべきはもっと前の段階、『内旋しながら引く』というプル動作だ。, 自動車のエンジン内のシリンダーは反動で往復する。蒸気機関車の動輪も。また、自転車のペダリング、そしてプル~リカバリーも。, この円運動つまり、回す動作には必ず『戻る』という局面がある。その『戻る』局面は力を加えない。それは、惰性のカを利用するということだ。, これを可能にするのが前述の円運動だ。(注;背中方向に回すのではない。体の横方向へ回すこと=脇の下を開いていく。), この円運動を滑らかに行うためには、どうしても『かわし動作=ドッジムーブメント』という、『上腕の内旋』が必要である。, 私の泳ぎのフィニッシュとは、『かわし動作』そのものである。だから前の段階で『内旋しながら引く』のだ。その内旋しきった局面がフィニッシュだ。, よく誤解されるが(過去の私もそうだった)、内旋『してから』引くのではない。内旋『し な が ら 』引くのである。プルの段階から内旋しきっていたら、フィニッシュでこれ以上内旋されない。つまり反動が起こらない。だから、戻し(リカバリー)も力を入れてせねばならなくなる。見た目にもギクシャクする。, フィニッシュは、上腕三頭筋に力を入れて脇を閉める(上腕の外旋になる)ように、直線的に肘を伸ばしてロックしないのだ。ロックすれば、文字通り『終わり』になってしまう。次のリカバリーと分断されてしまう。, さらに直線的に伸ばすと、肘頭は上を向き、背中の面を超えて(肩の伸展)リリースしてしまう。→上半身が胸を張るように反っているとこうなる。, リリースは、正しく行えばどんな人であろうと、上腕の内旋が必ず入る(肩の外転になる)。その為、リリースは肘頭がやや外向きになり、肘は水面で伸びることになる。→背中をリラックスさせるとこうなる。, ここで、ふと疑問に思った人もいるかも知れない。クロールのリカバリーはなぜ、エルボーアップ形とストレートアーム形の2種類あるのだろうか?, 肩がローリングするというのは、首を左右に捻ることを意味する。ロール角が大きい、すなわち首を大きく捻ると、ATNR(非対称性緊張性頸反射)が強く出現する。つまり、後頭部側(リカバリー)の腕が屈曲する。これが、私の実践しているクロールの正体だ。, 逆に、ロール角が小さいとATNRは働かない為、ストレートアームになりやすい。理由は、最大に腕を内側に捻ると肘は伸びやすくなるからだ。もちろん、遠心力によっても肘は伸びる。短距離にストレートアームが多いのは、ボディポジションが上がり、ロール角が小さくなるからである。もちろん、バタフライもATNRが働かない為、ストレートアームになる。, それは、肩関節の内旋可動域である。内旋域が広い人は、ストレートアームになりやすい。その理由は、フィニッシュ時の内旋域に余裕がある為、リリース後も内旋が継続され、水面上で最大内旋される。結果、肘が伸びるように翻るのだ。, 私の場合、内旋域が狭い為、ストレートアームにならない。 なぜなら、フィニッシュで既に最大内旋されているからだ。つまり、肘の伸びしろがないのである。ただし、テンポを上げると遠心力が強く働く為、ストレートぎみになる。, 私は、短距離に限ってストレートアームで泳ぐようになったが、プッシュは行っていない。つまり、フィニッシュで上腕三頭筋を使っていない。あくまで着水直前に上腕三頭筋にカを使って腕を前へ伸ばしている。その為、前方への遠心力が強く働く。そして着水の勢いにて生じた、体幹の回転力を使ってプルしている。ただし、長く泳ぐとニの腕が疲労する。だ  か  ら、短距離限定なのだ。, 余談だが、皆さんはリカバリーがまっすぐなのがストレートアームクロールだと思うだろう。確かにそうである。(念の為だが、リカバリーは遠心力と上腕の内旋によってストレートになる), しかし、本来のストレートアームの意味は、着水時にストレートであることだ。着水時に上腕三頭筋に力を使う。着水側の腕がピンピンになる。逆にフィニッシュ側の腕はリラックスしている。だから体幹の回転による遠心力でぶんぶん振り回せるのである。これがストレートアームクロールの真髄だ。, ストレートアームの目的は、遠心力の活用、そして早めに腕を伸ばすことによる早めのキャッチだ。腕をピンピンに伸ばすから、直後肘がゆるむ(すなわちキャッチのこと)のだ。, ちなみにハイエルボーの場合、曲がった肘を入水後いったん伸ばす必要がある為、キャッチが遅れる。テンポアップはどちらが容易か?これで理解できるだろう。ストレートアームの本来のメリットは、ピンピンに伸ばす着水にある。, いくらリカバリーがストレートであっても、着水で肘が曲がるのはストレートアームとは呼ばない。念の為。, ※ここではクロールを例に述べているが、バタフライも基本的に同じである。 念を押したいが、スイムではフィニッシュは意識しない(ドリルは除く)。あくまで、無意識下でどう動いているのかを述べている。, 押し切る!と言う表現をよく耳にするが、私は『払う』がしっくりくる。なぜかというと、横方向に回す(脇の下を開く)円運動だからだ。水中で直線的に(意識して)肘を伸ばすのではなく、水面際で手を『払う』のである。, 『払う』を正確に言えば、上腕が内旋した結果、手首も内側に返る(回内する)のである。すると、手の平は足先を向くことになる。↓, これは選手もよく練習するスカーリングドリルだ。このドリルは非常に奥が深いが、本質を知らないまま形だけを真似ている人が多いのではないだろうか?, それは、上腕が内旋外旋するからだ。手首だけを動かしても(回内回外だけしても)上手くいかない。この内旋動作に特化すると、フィニッシュとはなんぞや? の答えが見つかる。それは、スカルによる揚力の活用だ。『押し切る』フィニッシュでは、わずかな抗カしか生み出せない。『払う』というのは、結果的に外へスカーリングしていることになる。このフィニッシュでのスカーリングドリルをぜひお勧めしたい。, [補足]従来のスカーリングのアウトインは、イッチニッのニ拍子であるが、私のスカルはイッチの一拍子である。, もし、水中で完全に伸ばしきったら、前腕の面と手の平は上を向いてしまう。押さえる方向はあくまで足先である。その為、肘がある程度曲がっていないと、前腕で水を後方へ押さえられない。, 『フィニッシュできていない』とは、手 の 平 が 足 先 を 向 い て い な い すなわち、払っていない(回内していない)ことを意味する。見た目には、手の平が体側に向いている状態だ。, 私も、過去は『押し切る』という表現に本当に泣かされた。実際、複数の指導者に『上腕三頭筋を使って肘を伸ばし切れ!』と言われたことがある。, 今でこそよく解るのだが、『腕を内に捻り切れ!』つまり、水面際で払う!が正確な表現だったのだ。ただし前に断っているように、スイムではフィニッシュは意識しない。『内旋しながら』プルした結果、外へスカルされるのである。, 意識して上腕三頭筋に力を入れて水中で押しきるのがフィニッシュではない。かわし動作(内旋回内)をしながらリリースに入る動作がフィニッシュだ。結果、水面際で肘が無意識に伸びる。 ↓, 上のビデオのように、ストレートアームで泳ぐと、よりフィニッシュの肘使いが明確になる。, 要は、水中で肘をピンピンに伸ばしてロックしない(終動負荷で行なわない)ということである。, それは、ハアハアと、息を上げずに泳ぐ状態だ。息がハアハアいうのは、酸素が大量に必要だからだ。私の言う、『ラクに!』とは、無駄な酸素摂取を減らすということ。具体的には、フィニッシュで上腕三頭筋を『意識的に』使わないことである。, ちょっと待って!三頭筋使うのは無駄な行為じゃないと思うよ?最近トップスイマーは、プッシュもしっかりやってるんじゃない?, トップスイマーは、お互いスキルは極まっている。年々、スキルだけで記録を伸ばすのも厳しくなっている。残るは筋力勝負だ。, あなたは、疲れてでもトップスピードで泳ぎたいのならば、余力があるならば、遠慮なく三頭筋を使えばいい。しかし、一般人は、スキルにまだまだ改善の余地がある。私も含め、三頭筋うんぬんを言うレベルではないのだ。, 三頭筋など小さな筋肉を使わなくとも、体重移動と内旋というスカルによって、ラクに速く泳ぐことは可能だ。, ちなみに私は、プルで押す(プッシュ)という言葉は使わない。押さえる(プレス)を使う。押すは、グライド時に『前に水を押す』と言うことはあっても、プルで『後ろに水を押す』とは言わない。, なぜなら、水泳は前に水を押して進む(体を前に進める)行為だからだ。バウウエーブ(船首波)が生じることからも明らかである。, 確認したいが、プル後半で『押す』とは、上腕三頭筋を使って肘を伸ばし、手の平のみで押し出す行為である。, 以前にも述べているが、肘から先は一枚の板(パドルでもいい)のごとく、手首は固定する。つまり、手首に余計な動きをさせないこと。末端意識にしないこと。, 手首を固定し、前腕で押さえるのだから、肘を伸ばし切らないのは言うまでもないだろう。, ※従来よく使われたプレスダウン(=入水後下へ押さえる)とは意味が違う。押さえは、あくまで足先方向だ。, 『プル=プレス』とは、前腕で水を押さえながら(水を動かす意識は持たずに)体を前に進める行為である。対し『プッシュ』とは、水を後方に動かす行為である。プッシュがいかに無駄な行為であるかよくわかるだろう。, それは違う!無駄ではないよ。だって最後まで水を重く感じるのに、押さないなんてもったいないじゃん。, 初動負荷型プルの開始部分は、力む程の負荷はかからない。なぜなら、腕の落下(重心移動)が先行するからだ。これが初動負荷型の大前提である。これを踏まえた上で以下述べる。, 体幹意識(体幹の筋に着目)であれば必ず初動負荷となる。なぜなら、筋は体幹部から手先へ(遠心性)順次収縮するからである。プル開始時は広背筋大胸筋が『意識的に』収縮し、フィニッシュ時は上腕三頭筋が『無意識的に』収縮する。つまり、フィニッシュ時、体  幹  部の筋はすでに力が抜けているのだ。これが初動負荷たる所以である。, ある指導者が、水泳は終動負荷である。と主張しているが、であるならば、プル開始は負荷が軽いまたはゼロであり、負荷のピークがフィニッシュであると言うことになる。わかりやすく言えば、筋トレのゴムチューブ引きである。これはつまり、プル開始時、キャッチできていないことを意味する。なぜなら、『すばやく』引かないからである。すばやく引くには、最大筋力が必要だ。それを行わないのが終動負荷である。, 何の為に前でキャッチするのか、根本的に理解していないことになる。今一度、14記事の動画を参照されたい。, もう1つ。終動負荷型は、体幹の回転力を有効利用でさないという欠陥がある。これについては47記事を参照されたい。, さらにもう1つ。2ビートキックは、プル開始直後に打たれる。決してフィニッシュには打たれない。これは何を意味するだろうか?そう、プル開始時に力を入れているからだ。私の2ビートキックを見れば明らかだろう。, 水泳が終動負荷だと思う要因は、『プルはゆっくり動かし始め、だんだん速く動かしていくこと』つまり、『加速させること』という理論の影響がある。確かに理論は正しい。, よく誤解されるが、初動負荷であってもプル前半から後半に向けて手先は加速していく。しかも『惰性』にてだ。プル開始でいきなり手先の速度がピークにはならない。その理由は、末端に力は入っていない(→水をやんわりとらえることができる)からだ。あくまで末端をリラックスさせる体幹意識である。その為、体幹の筋出力から実際に手先へ力が伝わるのにはタイムラグが生じる。なぜなら、水は空気より密度が高いからだ。もし末端に力が入っていればズレは生じず、ダイレクトに伝わる。その為水を壊すことになる。, 念を押すが、初動負荷及ぴ終動負荷とは、筋力発揮の仕方つまり、力の入れどころを言っているのであり、動作のスピードを言っているのではない。, あまり意識しないでいると、動作のスピードが速くなればなるほど筋力も大きくなるように錯覚しがちだ。これがゴムチューブを使った上腕三頭筋の筋トレという都市伝説である。, フィニッシュというのは、見かけのスピードは最速だ。しかし、必ずしも筋力は最大とは限らないのである。少なくとも体幹の筋肉は力は抜けている。以上、終動負荷については再考願いたい。, ラクに速く!の究極は、カ感がないのにグングン前に進む状態だ。つまり、力を入れて押さない泳ぎということになる。これが、初動負荷型の特徴である。, 内旋による反動(ドッジムーブメント)を使えば、最もラクに最もスピードを出せる。これがフィニッシュなのだ。, 切り返しが起きる時には、必ず瞬間の入力がある。そして入力後即座にカは抜ける。また、入力と作用は必ず時間的なズレがあり、逆の動きを生ずる。, バタフライの第一キックや6ビートキックは必ず、股関節→膝関節→足関節へと力が伝達される。そして、股関節が屈曲する(膝が下へ移動する)時、足首は上へ移動する。逆に、伸展する(膝が上へ移動する)時、足首は下がり水を押し出す。ちょうどスネの真ん中に支点があり、膝と足部がシーソーしていることになる。下へ入力した時点ではまだ、足部は打ち下ろされない。入力を終了させた(力が技けた)時、初めて水を押すことが出来る。, 私のバタフライ、クロールのフィニッシュは、この原理に基づいている。私がよく押し切るな!と言うのは、入力と作用のズレを生じさせる為である。入力はプル前半のことであり、主役は広背筋だ。プル後半の水を押さえるフィニッシュの時点で、既に広背筋の力は抜けているようにする。見た目には、手先が大腿付け根にある時、既に肘はリリースに入っているということである。つまり、前腕の真ん中辺りに支点があり、肘と手部がシーソーするわけである。この前腕がシーソーするには、肩の内旋+肘の軽度屈曲が必要になる。これは、ドッジムーブメントを生む必須動作とも言える。, 腕を『伸ばし切る』のではなく『瞬間的に内旋し切る=払う』ことである。これが切り返しの極意だ。, TIスイムでは、反動でリカバリーするとよく指導するのだが、実際に反動が使えているスイマーは少ない。その証拠に意識してリカバリーしている。私から見れば不自然なのだが・・。, ではなぜ反動でリカバリーできないのか?それは、ドッジムーブメントを理解できていないからだ。ドッジムーブメントとはUの字形の円運動であることを理解していないからである。, Vの字のごとく直線で跳ね返るのだと思っているのだ。言いかえれば、意識的に『押して戻すのだ!』と。2拍子になっている。要するに手先意識なのだ。, 私の場合、『体幹の回転カで漕ぐ!』と体幹を意識している。フィニッシュは意識していない。手は勝手に払われて戻っていく。リカバリーは、フォロースルーの結果生じるのである。, 冒頭で述べたが、体幹意識で行う円運動は、惰性で腕が回っている。だからスムーズに戻れる。回し始めにカを加えれば(初動負荷)、後半は力が抜け、後は惰性で戻ればいいのだ。これがフィニッシュ(プッシュ)不要論である。, TIスイムは、スイムの動作を局面ごとに分解し、ドリル化してゆっくり動作で学習する。つまり、スイムで無意識で動く局面をすべて意識するのだ。そして、再度つなぎ合わせて完成させる。なぜわざわざ意識するのか?それは、今までに染み付いたクセを取るためだ。, 誤解されるが、スイムではすべてを意識して動かすのではない。言いかえれば、すべての動作をゆっくり行うのではない。, ドリルはあくまでドリルだ。意識して繰り返し体に記憶させる。つまり、無意識でもその動きができるようにする。自動化するのだ。, ジッパー(現在はTIスイムではスイングスケートと言う)も誤解されるが、『完成形』ではない。あくまで『ドリル』だ。このプル~リカバリーのつなぎ目がフィニッシュだが、ここを直線運動(終動負荷)にするか、円運動(初動負荷)にするかで違ってしまうのだ。要するに、『押し切る』か、『払う』かの違いである。どちらが自動化しやすいか?どちらが滑らかな自然な動きか?再考願いたい。, さて前述の自動化であるが、人間に備わっている本能である、『伸張反射』を利用することだ。, 腕を瞬間的に内へ捻ると、拮抗する外旋筋群は引き伸ばされる。すると無意識に外旋筋群が収縮し、リカバリー(外旋行為)に移行出来る。何も、意識してリカバリー行為をしなくともいいのである。↓, 内旋しながら『すばやく』プルした結果、自動的にリカバリーされるのである。これがドッジムーブメントを最大に引き出すコツである。, このように、フィニッシュというのは、円運動の通過点であり、無意識に外へスカルされる。これさえ理解すれば十分だ。, 07記事でも紹介したサークルスクラッチ。あなたは知っているだろうか?大リーグへ羽ばたいたマエケンでおなじみの体操である。まだ見ていない人は必見だ。私のクロールにおける、フィニッシュ~リカバリーは、この動きをそっくりそのまま行っている。※入水~プルは参考にならない。あくまでフィニッシュ~リカバリーを真似ること。, この体操をマスターすれば解るが、反動をスムーズにするには、体幹の回転+肩甲骨の滑らかな動きが必須である(※注参照)。クロールをきれいに泳ぎたい人は、ぜひサークルスクラッチをお勧めする。, 意外と知られていないが、ATNRには2つの作用がある。一般に知られているのは、後頭部側にある腕の肘が曲がることだ。ではもう1つ。, 例えば、首を右に回せば左の肩甲挙筋と僧帽筋上部が伸ばされる。すると、両者は反射的に収縮し、結果的に肩のすくめが起こる。, この肩甲骨の前方へのスライド(肩甲骨が肋骨から浮き上がる)と、内旋という行為はとてもマッチする。これが実は、テンポを上げた時、ラクに高速リリース及びリカバリーを行うドッジムーブメントの正体である。, じゃあ、バタフライは?内旋しきればいい。その為に外側へリリースする。内旋すると肩甲骨がとても動きやすくなる。つまり、抜き上げがラクになる。間違っても、外旋させて肩甲骨を背骨に寄せてはならない。, よく、リリースは小指から!と言われないだろうか?注意せねばならないが、背中方向に小指から抜き上げると外旋して肩甲骨が寄ってしまう。外側へ小指から抜き上げれば内旋されて脇の下が開き、リカバリーしやすくなる。, あのマイケルフェルプスのバタフライを覚えているだろうか?彼のフィニッシュ時、肩甲骨はぐわっと浮き上がるだろう。これがまさにドッジムーブメントによって生じた結果だ。, 特に後方へプッシュすると、留まるどころか後方へ体重が移動する。その理由は、プッシュというのは、肩甲骨の下制により上肢全体がバックするからだ。さらに脇が閉まり肋骨が下がる。結果、体幹自体の重心もバックするのだ。, その為には、広背筋の力を抜いて(肩甲骨の下制を解除して)上腕を内旋させる必要がある。, つまり、プル前半にのみ(広背筋による)肩甲骨の下制がかかるようにする。するとプル後半(フィニッシュ時)に、下制から開放された肩は前へ移動しやすくなる。そして、手先だけを後方へ動かすことができる。ちなみに、走動作の腕振り(後ろに振る動き)も全く同じことが言える。, まっすぐプッシュするだけより明らかに効率がよくなる。このように、後半に無駄な力を抜き、内旋を有効活用できるか(初動負荷のプルができるか=ドッジムーブメントを起こせるか)がラクに速く泳げるか否かの別れ目となる。, 乱暴な言い方だが、見方を変えればプルそのものがリリース動作なのである。先に述べたように、プルと同時に肩が水面上に出るからだ。続いて肘、手先がリリースされる。これは、体幹が移動するからだ。バタフライは特にそう。初動負荷にてプルを開始すると、即座に肩から順次リリースが始まる。その結果、リカバリーもラクになる。, 私のフィニッシュは、体幹の回転+内旋しながら引くという、2つの回旋動作中に起こる、2つの伸張反射を活用しているのである。だから、筋力のない私でも息を上げず速くストロークできる。, 念の為であるが、ATNRというのは首の回旋中に起こるのではなく、回旋し終える時に出現する。つまり、ローリング終盤すなわち、フィニッシュ時だ。もしこの時、後方へ押し切ると、せっかく肩甲骨が挙上しようとしているのに(浮き上がろうとしているのに)、, フィニッシュ(反動でリリースに入る動作すなわち、ドッジムーブメント)は、脇を締めずに、内旋させて肩甲骨をフリーにすること。外に開くこと。決して背骨に寄せないこと。二の腕に力を入れないことである。, 今までに述べたドッジムーブメントは、走動作の腕振りでも生じる。クロールやバタフライのフィニッシュは、走動作の『斜め後ろへ腕を振る』のと何ら変わりはないことを強調しておく。, トライアスリートであれば、ランの腕振りから、クロールのフィニッシュに応用するのも1つの方法である。, 人間は、アゴが上がると首と背筋が緊張し、上肢は伸展、下肢は屈曲しやすい。逆にアゴを引くと腹筋が緊張、上肢は屈曲、下肢は伸展しやすくなる。, 前回の記事にも登場した対称性緊張性頸反射 (STNR)である。これをうまく利用して推進力を上げるのだ。, グライド時は、やや前を見て(アゴが上がる)腕を伸ばす。もちろん胸を張る。(※背中が反る。腰は反らせない)そしてキャッチで、首を緩めると背中がリラックスし、肘が曲がり、プルしやすくなる。そのままフィニッシュまでアゴを引いていると、とても力が入りやすいのである。 なぜか? それは腹圧が入るからである。しかも腹圧というのは、息を止めたほうが最もかかる。要するにノーブレがプルに力が入るのである。なぜバタフライ選手は、毎回息つぎではなく、2ストローク1ブレスなのか?本当の秘密が実はここにある。, このプル時、アゴが上がると力があまり入らなくなる。息つぎを入れると、どうしてもアゴが上がったプルに陥りやすいのである。, 私の場合、短距離でも2ストローク1ブレスは行わない。その理由は頭の重みを推進力として利用するからだ。頭を水面上に出すと重力が使える。, クロールで言えば、入水時45°に肘を構えるサメのポーズである。あれは腕の重みを最大限に推進力として利用しているのだ。, 呼吸時に力を入れて頭を起こすとプルに力が入らない。そこでで私は、首をリラックスすることを心がける。というより、背中をリラックスさせる。くり返し述べているが、背中をリラックスさせるのだ。すると、自然な動きが出てくる。そう、ねこ背になるのである。, 再びマイケル フェルプスのバタフライである。彼の泳ぎの特徴は、息つぎ時に背中が大きく上がることである。それなのに、アゴは水面すれすれだ。もちろん、リカバリーアームもすれすれだ。, なぜこのように″這う”ことができるのだろうか?それは、完全に背中をリラックスしているからである。彼もまた、ねこ背なのだ。, 意外と気づきにくいが、陸上で背中をリラックスさせていると、ねこ背ぎみになりアゴは上がるだろう。実はこれが彼の息つぎのフォームなのである。彼は、うなじに力を入れて頭をもち上げてはいないのだ。軽くアゴを突き出しているのである。一見、かなり疲れそうだが、実はムダな力を一切使わない合理的なフォームなのである。, STNR。正確にはアゴを上げると背中が緊張するのではなく、頭を持ち上げるから緊張するのだ。だからリラックスが重要なのである。, 胸を張るとは、背中の筋肉に力を入れる行為である。前を見ればうなじに力が入り、自然に背中は力む。対し猫背は・・背中の筋肉を緩める行為である。だから、首をリラックスすれば、背中もリラックスする。, 冒頭のビデオと同じで申し訳ないが、息を吸う時は背中がとてもリラックスしていることがわかる。さらによく観察すると、プル~フィニッシュ時も猫背であることが解るだろうか?, この時、肩甲骨はどうであろうか?外へ開いていないだろうか?外へ開くと、ゼロポジションになり、とても力が入りやすくなる。私は、プルでは体を前に乗り出す意識で泳いでいる。だから反らない。, バタフライがあまり得意でない人は、胸を張ったまま(背中をリラックスせずに)プルしている。肩甲骨はというと、背骨に寄せてしまっている。これではプルに力が入らない。これは、水上へ上がる意識が強すぎるからだ。, もう1つ。初級者が水中へスムーズに潜れない原因は、水上で胸を張ってしまうことにある。, 余談だが、水泳コーチの教本に『コブラ』というエクササイズが掲載されている。肩甲骨の柔軟性を高めて肩の障害を予防するのが狙いだ。, うつ伏せで気をつけになり、胸を張り肩甲骨を背中に寄せる(上腕は外旋、小指が上になる)ポーズなのだが、一見すると反るバタフライのフィニッシュに見える。, 某クラブの指導者が、立位にてシャドースイムしていたのだが、フィニッシュが『コブラ』なのである。これは、スイミングスクール全般にも言える。, 立位のシャドーには、進行方向を天井とする型(背骨を立てる)と、前方とする型(背骨を寝かせるつまりお辞儀をする)の2タイプある。, 大概のスクールで行うシャドーは、背骨の向きがあいまいだ。どちらかと言えば立っている。それだけではない。進行方向もあいまいだ。習う側の意識は、特に何も言われない限り、進行方向は前方である。ここが問題だ。背骨が立った状態でバタフライのストロークを行うと、体の前後(腹~背中)に動かすことになる。このまま 後 方 へ かききるつまり、背 中 方 向へ押しきると?フィニッシュは、背中が反って(肩甲骨を寄せて)しまう。しかも・・, 背骨を立てるなら、天井を進行方向とし、上下(天井~床)へと動かすことである。こうすると、フィニッシュは当然 足 先 方 向 になる。肩甲骨を寄せる動きもなく、背中がリラックスできる。これが本来のラクなバタフライの動きてある。, 背中方向(肩の伸展)へプッシュすると、肩甲骨が背骨に寄ってロックされる。結果、惰性を利用できなくなりリカバリーが遅れる。, 足元方向へ内旋していけば、自然と肩の外転となり、肩甲骨が外へ開いてフリーになる。だから惰性ですばやくリカバリーできる。, バタフライは、とにもかくも、すばやく前に戻せるかが、非常に重要なのである。このような細かい説明は、いかなる指導書にも載っていない。, 現在私は、4泳法全て天井を進行方向とする(直立する)シャドーを行うようになった。理由は、前方を進行方向とすると(お辞儀をすると)腰がつらいからだ。また、下半身との連動を重視する為でもある。さらにバタフライのうねりを再現できるメリットもあるからだ。, だから、バタフライの指導理論もあいまいなのである。 これでは大概の生徒さんが誤解するのも仕方のないことだ。いつまで生徒さんにつらい思いをさせているのか・・心当たりのある指導者はぜひこのことに留意されたい。, ついでに・・ストリームライン時の背骨は、立位同様、緩いS字である。背中は決してまっ平らではない。カーブを描いている。私は、まっ平らに対比し、便宜上ねこ背と言っているのだ。, さらに、立位で重心線上に自然にまっすぐ背骨を伸ばせば、肩甲骨は軽く外に開くはずである。軍隊行進のごとく力を入れて背骨に寄せないこと。, それは、肋骨が下がっているからだ。ドローインすれば、適正な位置に肩甲骨はおさまる。, 本当は、肩の障害予防には、『コブラ』よりも、肋骨を広げる『ドローイン』が効果的である。肩甲骨の土台である胸椎が適正位置になければ、いくら肩甲骨をいじくっても無駄である。, クロールも、自然にアゴを引いていたほうが(プール底を見たほうが)プルに力が入るのだ!, 余談だが、小学生の子供を持っている方は、体育に関する悩みを持ってないだろうか?悩みに多いのが逆上がり。これが出来ない理由。ズバリ、アゴが上がっているからだ。対称性緊張性頸反射。, 逆上がりは、腕を曲げ、腹筋に力を入れないと出来ない。アゴを引けば必ず出来るようになる。また、腕相撲も、アゴを上げると負ける。逆に、逆立ちは後ろを見ると(アゴを引くと)出来ない。まあ、必ず地面を見て(アゴを上げて)歩くとは思うが・・念の為。, 私のバタフライを見ていると、第1第2の両キックが入っている。そのせいか、普通のバタフライと違いはないように思われる。しかし、私は意識してキックは打っていない。ウソだ!そう思うかもしれないが本当だ。先程のビデオと同じで申し訳ないが↓, うねりに注目してほしい。よく観察すると、肩、腰、足先の三拍子でリズムよく入水しているのが分かる。特に立位から水中に潜るところに注目するとさらに分かりやすい。これはバタフライ独特の動きでもあるが(45記亊のドルフィンキックも同様)気付いた人もいると思う。, 第2キックというのは、上半身が入水した結果生じるのだ。つまり意識しなくとも勝手にキックが入る。これを理解すると、とてもラクに泳げるのだ。, プルとのタイミングも自然に決まる。実は、第2キックが入る時はフィニッシュではない。キャッチ直後なのだ。ここが、一般の泳ぎとの違いである。, 一般的な泳ぎは、フィニッシュにキックを合わせるとよく言うが、これでは遅すぎる。別の見方をすると、プルが速すぎるのだ。, 大抵のスイマーは、入水した腕を斜め上方に向けて伸ばしている。入水即キャッチ、つまりグライドをしていないのである。これは、クロールでも同じことが言えるが、『がまんの手』が出来ていない。それと同時に背中に力が入っている。つまりタメを作っていない(リラックスしていない)ということだ。, すると肩や背中が水面に出にくくなり、ボディポジションの低いバタフライになりやすい。だから息継ぎで無理やりアゴをつき出すことになるのだ。首が疲れる為、長く泳げないのである。, 選手は泳ぐスピードがとても速い。その為、キャッチしてプルする前に、体がすでに前へ移動している。つまり、プルに力を入れる前に手が後方へ移動してしまうのだ。キャッチ直後にキックを入れているつもりでも、実際にキックが入るのはフィニッシュになる。結果的にフィニッシュにキックが入るのだ。, このことは冒頭の水中映像を見てもわかる。フィニッシュに近い局面にキックが入っている。念を押すが私のキック意識はキャッチ直後だ。その証拠に『うねりのバタフライ』はゆっくりの為、キックはキャッチ直後に入っている。意識は同じでも、泳速によってかなりタイミングが変化するということ。速く泳ぐ時は、体が前に移動することを計算に入れないとならないのである。, さらに・・選手がフィニッシュで押し切っているように見えるのも、泳速が上がって体が前に移動しているからである。力を入れる意識はキャッチ直後だとしてもフィニッシュになる。, これは、上腕三頭筋の力を抜くからであるが・・泳速が上がっている為、力を抜いた途端に前方からの水圧により前腕が後方に押されるのだ。決して力を入れて曲げているのではない。上腕三頭筋を緩めた結果、肘が曲がるのである。後はそのまま、肘をリラックスしたまま広背筋で引くだけでよい。, しかし、泳速が低いのに力を入れ、形だけハイエルボーにすると何が起こるか?広背筋でプルした途端、肘が落ちるのだ。, このように、泳いだことのない第三者がビデオ分析をすると、とんでもない解釈をしてしまう。真相は、実際に泳いでいる人にしかわからないのだ。, 跳び箱を思い出してほしい。飛び越える時、出来るだけ前(プル前半に該当)に手をついて力を加えるだろう。これが初動負荷だ。, 後ろ(フィニッシュに該当)に手をついていたらつんのめるだけで前に体が進まない。これが終動負荷だ。, 力のピークを前に持っていけばすばやく水面に顔を出すことが可能になり、戻しも速くなる。, 冒頭の泳ぎを見ると、プル前半で頭が上がり始め、フィニッシュ時に息を吸っている。(注   私の場合、力のピークは前半にもっていく為、フィニッシュは力がすでに抜けている。だから息が吸える。力を入れるフィニッシュでは息は吸えない。呼吸の詳しいことについては49記事参照), 手先がリリースする瞬間、息継ぎはすでに終えており、スムーズに頭が戻っていくのが見て取れる。常に前重心意識なのである。, でもさ、選手はリリースやリカバリー中もアゴを突き出して息吸っているじゃんね?これでは遅いの?, これは先程述ぺたように、泳速がとても上がっている為、フィニッシュで押し切る形となるからだ。もちろんフィニッシュでお腹に力が入っている為、どうしても息が漏れていく。つまり息を吸えない。結果的に力を抜くリカバリーで息を吸うことになる。だからアゴをつき出すのである。泳速の遅い一般スイマーのつき出しとは意味が違うのだ。選手のタイミングは決して間違いではない。筋力を使って速く泳げば必ず選手のようなタイミシグになる。, あなたは、選手のように力を使ってトップスピードで泳ぎたいのだろうか?それとも私のようにラクに泳ぎたいのだろうか?その違いである。, 先程のグライドに話を戻そう。グライドとは前重心になる瞬間なのである。バタフライは前後の重心移動を使って泳ぐ。しかし、このグライドがないと後重心のまま、つまり下半身が沈んだ泳ぎとなり、ちっとも進まなくなる。, 頭が先に入ると、重心移動がバラバラになってしまう。いくら頭を先に入れても、腕が入水しないことには前重心にはならない。, というわけで、どんなに短距離でも一瞬のグライドは必要だ。これがないとラクに泳げない。, 『うねりのバタフライ』を、もう一度観察してほしい。第2キックはキャッチ直後である。つまり、プル開始時にダウンキツクが打ち下ろされる。このタイミングに打つと、跳び箱のごとく、グーンと前方への推進力が増加する。そして、打ち下ろした後は体がまっすぐになり抵抗が少なくなる。, このタイミングは、クロールも全く同様。キャッチ直後に2ビートキツクが入る。だから、力を入れてかかなくてもラクに進む。, バタフライのプルが疲れる知られざる原因。実はフィニッシュ(プル後半=終動負荷)でキックを打つからだったのだ。常識通りにやっている限り、ラクにはならない。, [補足]本来のフィニッシユとは、プルの終わりを意味する。一般的な指導では、プル後半の、上腕三頭筋での『押し』を指すことが多い。プッシュとも言う。, さらに・・第2キックを、フィニッシュに合わせて意識的に打つと自然なうねりにブレーキがかかる。つんのめって勢いよくリカバリーの腕が空中を舞う。第2キックは意識せず自然に流せばいい。要は、末端意識(キック)ではなく体幹意識(上半身)で泳ぐのである。, 胸をしっかり沈めることにより第2キックの推進力も増加させることができる。調子がどうも良くないなと思う時は、間違いなく胸の沈み込みが不足している。ぜひ沈めることを試みてほしい。他の泳法にはない、この『沈み込み』がバタフライの原動力である。, 次に第1キック。これも実は意識せずとも勝手に打たれる。しかも鋭く。なぜかわかるだろうか?それは、冒頭で述べたように、シーソーするからだ。腰を支点に上半身が上がり、下半身が下がる(この点は平泳ぎも全く同様)。上半身が水面上に出れば、下半身は必ず沈む。これにつられ、膝も必ず曲がる。, 身体というのは無意識にバランスを取ろうとするのだ。これも本能なのだろう。そして入水直後、膝は必ず伸びる。動かすまいとしても勝手にキックが入る。ちなみに、第1キック直前に膝が曲がるのは、全身の力を抜いているから。タメているのである。, 第1キックは、重心を前に移動させるすなわち、グライド=沈み込みをする為に打たれるのだ。, バタフライは、胸郭が動かせるようになればなるほど、とてもラクに速く泳げるようになる。このことは、以前胸郭が固まっていた私が実証している。, 胸郭が動かせるつまり、胸椎の伸展が出来るようになれば、沈み込みもラクになる。その為には肋骨が広がらなければならない。バタフライをラクに泳ぐコツ(骨)も肋骨なのだ。, 競泳のバタフライ選手が、何kmも延々泳ぎ続けられるのは、胸郭がよく動いているからである!ことを改めて実感させられた。除々に胸郭が動くようになってきた私は、ついに 競 泳 のバタフライで1500mを泳げるようになった。ちなみに『グライドバタフライ』は、胸郭がまだ固かった頃に編み出した泳ぎである。, 胸郭の動き(型)こそがバタフライのフォーム(形)を生み出しているのである。胸郭の動き(型)こそがバタフライキック(形)の正体なのだ。そして、4泳法中最も動物的な動きが色濃く出るのがバタフライだ。私がバタフライの虜になった理由は、このように本能のままに泳げるからだ。人間の本能が生み出した泳法とも言える。, 注)この動画では、あくまでデモとして最少ストローク数で泳いでいる。実際の長距離では水中ビデオのテンポで7ストロークで泳ぐ。↓, これは、超距離に特化させたバタフライである。文字通りグライド(潜水)を長くとる。このまっすぐなグライド姿勢が、最もラクに進む為に重要である。前回45記事で紹介したように、筋力を使わず、浮力と重力だけで泳ぐ。, そもそもバタフライというものは、競泳ルールの『体の一部が常に水面上に出ていなければならない』に乗っ取った、水没せずに泳ぐ泳法だ。しかし、初心者や高齢者は泳速が遅い為、必ず水没してしまう。実は、常に水面にキープして泳ぐには、泳速を上げる必要がある。もちろん体力を必要とする為、きつく感じてしまうのだ。ならば、積極的に水没(潜水)すればよい。, もし、平泳ぎのように、水没が許されたならば、バタフライフリークは格段に増加することだろう。筋力のない私が2000m泳げるということは、それだけ初心者や高齢者に向いているという証拠でもある。バタフライの常識(ルール)にとらわれているから、長く泳げないのである。, assddさんは、はてなブログを使っています。あなたもはてなブログをはじめてみませんか?, Powered by Hatena Blog

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